校長室だより

校長室だより

野球部地区新人大会

 甲子園大会が終わった高校野球は新たなシーズンを迎え、地区の新人大会が行われました。秋季大会の地区シードを得て、その後も勝ち進んでいる本校ですが、北部地区ベスト4に入ったところで、大会日程の関係で新人大会は打ち切りとなりました。
 本日も保護者の皆さま、地域の皆さま、たくさんの応援ありがとうございまいた。
 新チームになっても「上高の伝統」は生きています。
 次は9月の秋季大会です。全力で頑張る生徒たちに、引き続き応援よろしくお願いいたします。


文化部合同発表会

8月3日(土)北本市文化センターで文化部合同発表会が開催され、日ごろの活動成果を保護者の皆様にご覧いただくことができました。それぞれの部活動が行う発表会や演奏会ではない合同発表会は、舞台設定、スケジュール管理、幕間も見ている方々を飽きさせない演出などの裏方の仕事が多く、細部にわたり気を配らなければうまく進行できませんが、あっという間の時間を過ごすことができました。







8月20日(火)には、こうした部活動の様子を見ることや体験ができますので、ぜひ本校にお越しください。詳しくは、こちらをご覧ください。http://153.127.209.180/spec/ageo-h_nc2/?page_id=3608




筝曲部演奏


 本日は日本尺八連盟埼玉県支部の第42回定期演奏会に特別出演させていただきました。ありがとうございました。本校生徒たちは「筝のための展」を演奏いたしました。音が静かに空間を漂っているように始まり、次第に様々な音が、次々と、様々な場所から聞こえ、箏のトレモロを最高潮に、またもとの静けさへ帰って行った。次に曲調が、躍動感に溢れ、速いテンポに変わっていきました。(すごく良かったのに、すみませんうまく表現できません)奏法もいろいろあるので驚きました。

 「気持ちを音にのせて」とか「音に気持ちがのっている」などと表現されることがありますが、独特の「間」と筝の音色は心に響きます。腰をまっすぐ立て座る姿は美しかった。姿勢、美しい手の形、礼儀作法、立ち居振る舞い、まるで音や相手に敬意を払うことの大切さに生徒たちは向き合っているようでした。

 今日の演奏は迫力がありました。『これが私たちだ、私たちの演奏だ』と言っているようでした。素晴らしい演奏をありがとう。


 

海外派遣


グローバル社会でリーダーとして活躍する人材の育成を図る目的で行われる「県立高校グローバルリーダー育成プロジェクト」40名に本校生徒が選ばれ、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学(MIT)へ短期派遣されることになりました。

ハーバード大学やMITの学部授業の聴講、ハーバード大学やMITの教授や研究者による特別講義の受講、ハーバード大学生とのディスカッション、生徒によるプレゼンテーションなどが行われます。

 

また、8名が参加するFM NACK5高校生海外スポーツ研修プログラムにも本校生徒が選ばれ、オーストラリア連邦クイーンズランド州に派遣されることになりました。このプログラムは、様々なスポーツを通して運動能力の向上やリーダーシップ育成を目指すとともに、現地の高校生との交流を行うものです。

 

海外での活動にチャレンジする生徒が増えてきて頼もしく思います。こうした経験をとおして、さらに輝く生徒たちが増えてくることを楽しみにしています。

ちょこっと授業参観⑤

 
 実習生の研究授業を参観していたら、隣の教室で楽しそうに授業をしていたので、そちらも参観することにしました。嫌がらずに教室に入れてくれた生徒と先生に感謝です。古典の授業でした。私の高校時代の古典といえば動詞や助動詞の活用を毎時間のように覚え設問に答えていた(実際はそれだけではなかったはずですが)記憶しかありません。それは楽しいという雰囲気ではありませんでした。見せていただいた場面は、動詞の活用を生徒が黒板に書いているところでした。なぜか生徒は楽しそう。やっていることは昔の私と同じなのに、こんな雰囲気なら私も早く理解できそうな気がしました。
 実習生の授業は保健でしたが、保健体育科の先生だけでなく、国語、英語、理科、商業の先生も参観していました。ちょこっと授業参観週間は本日で終了となりましたが、他教科の授業をヒントに、それぞれの授業改善が進み、生徒の理解と知識がより確実に定着することを楽しみにしています。

ちょこっと授業参観④

 本校を卒業し、教員を目指している大学生が6月に5人、9月にも5人が実習を行います。今日も教育実習生の研究授業が続きます。

保健行政という高校生にはあまりなじみのない分野の授業。教育実習生には少しハードルが高いのではと思いましたが、それは杞憂でした。よく挙手していた中学生が高校生になるとあまり挙手しなくなる話を聞きますが、本校生徒はどんな問いかけにも必ず数名が挙手します。発問には周囲の人と相談してよいなどと、安心して自分の意見を言える仕組み作りをしているのも要因です。授業では間違ってもよいのだという安心感や先生、友人への信頼感があるのでしょう。この実習生の素晴らしいところです。授業後、実習生には「生徒にとっては関心がない単元でも、いかに興味を持たせ、自分ごととして考えさせることができるか、そこが教員としての力量です。50分のうち、生徒の脳が活性化していたのは何分間なのか、よく考えてほしい。家に帰ってノートを見返したときに授業を再現できるノートなのか、それも考えて教員になる準備をしてほしい」と話をしました。

 マット運動を指導する実習生。本校体育授業のルーティン(体操や補強、ボイスランニング)をしっかりこなし、前転、開脚前転、後転、開脚後転のウォーミングアップへ。そして本時の展開である倒立前転の練習に入りました。優しく元気な声をかけ続ける先生の姿が印象的でした。同じ時間帯にもう一人の実習生が研究授業をしていたので、残念ながら、ここで退室。授業終了後、倒立前転がきちんとできる技術的なポイントを聞いたところちゃんと答えてくれました。それを生徒は頭でわかっていても自分の体がどうなっているのかはわからない、今は映像を撮ってすぐ見ることができる時代なので、使ってみたらと話しました。

 同じ時間のもう一人の実習生、日本史の授業です。参照する資料は、資料集の何ページに掲載されているのかを把握しており、下調べのノートに目を落とすことなく生徒の方を向いたまま指示できていました。よく勉強しているなぁという印象を受けました。しかし、説明の時間があまりに長い。ほとんど一人でしゃべっていました。生徒は板書をノートに写し取るだけ。本人が後で校長室に来て、このことを反省していました。「生徒に興味関心を持たせたり、どうしてこうなるのだろう?と疑問を抱かせ、自分から学習に向かっていく力を育てて欲しい。このことが大切で、それを教えられる先生になってほしい」と話をしました。

ちょこっと授業参観③

 20人ほどの先生が見守る中、地歴公民科教育実習生の研究授業が始まりました。説明に終始する実習生が多い中、グループワークを中心にした授業を展開します。「模擬選挙」をして、政治に参加することの意義について考えてもらおうという狙いです。「ごはん選挙をしよう」という題材でした。本校で伝統的に行われている「競技会」が終わった後、みんなで食べにいくお店はどこがいい?という場面を設定しました。生徒を指名したところ3つの店の名前があがり、まず、自分がどこの店に行きたいかでグループ分けをしました。これが政党の代わりです。6人、10人ちょっと、20人以上の3つにグループに分かれることになり、それぞれのグループでそれぞれのお店の良いところ(政党の方針)を「演説」し、最後に投票する流れです。グループ(店)毎に作戦会議をしてよいところはどこか、アピールできるところはどこかなどを話し合いました。自然とリーダー(党首)が生まれるのですね。党首の演説も見事でした。生徒からの質問もあり、各自投票する政党(店)を判断できたのではないでしょうか。そしていよいよ投票。6人グループのところも11人に増えるなど、最初のグループ分け人数とは違う投票結果となりました。

 何に注意して演説を聞いたのか、演説後にグループ人数が変化したのはなぜか、投票する時に意識したことは何か、18歳になって選挙に行くときに考えることや意識することは何かなどの振り返りを行い、授業を終えました。

 担当する指導教諭は、教員や生徒の発言がグループやクラスをどのように変化させていたのか記録を取っていました。実習生への指導はもちろんですが、自身の授業改善のヒントもつかもうという姿勢がうかがえます。教育実習生が生徒の知的好奇心をくすぐり、何事にも意欲的に主体的に取り組ませることができる教員になってくれることを願っています。実習生の研究授業に他教科の先生も含め20人以上が集まる本校の先生方は、卒業生の成長を願うと同時に、自身の課題改善のヒントを探している先生方です。

ちょこっと授業参観②

〇短焦点プロジェクターで映像を黒板に投影して始まった英語の授業。はじめに新出単語の音読です。映像は英単語→英単語を表すイラスト→例文のような順番で表示されます。まるでフラッシュカードを見ているようでした。

〇教育実習生が行った物理基礎の授業。本校を卒業し教員を目指す大学生の授業です。普段の教室とは違い、何か独特の緊張感がありました。実習生は非常に穏やかな先生です。運動の法則について一生懸命に説明しています。言葉ではわかりにくいので黒板には「絵」がたくさん描かれています。「絵心はなくてもいい、誰が何をしているのか、その内容がわかるように描いてほしい」と生徒にもプリントに絵を描くよう指示しています。生徒は力の向きや作用点がわかるように図示していました。教えるだけではなく、推論させられる先生になってほしいなぁと思いつつ教室を出ました。

〇教室へ向かう途中、廊下にある机の上に「新聞スクラップ」の冊子を見つけました。新聞を切り抜き、その記事についての考えを生徒がリレー形式で書いているようです。大学等の入試を控える3年生には貴重な情報源となることでしょう。書かれているコメントも参考にしながら考え方を広め、同時に自分軸も持ってほしいと思います。


ちょこっと授業参観①


 今週は「ちょこっと授業見学」週間です。教材研究で忙しいけど他の先生の授業も参考にできるようにと、今年度から始めました。文字通り、教室へは出入り自由のちょこっと参観です。先生方と廊下で行き会いながら参観したなかで、今日は以下のような授業がありました。

(1)パワーポイントの資料を短焦点プロジェクターで黒板に投影し、アニメーションを動かしながら説明を加える「世界史」の授業。大変わかりやすい授業でした。

(2)山月記をどのように読み解くかについてグループ学習を中心とした現代文の授業。先生が板書する課題に対して、4人程度のグループで意見を交換しながら気が付いたことを生徒が黒板に書き、生徒が説明していきます。スタート時点では会話もあまり聞こえない教室でしたが、次第にあちこちで活発な意見交換が始まりました。

(3)歴史的事実の説明が進んでいくなかで、ギリシャの民主政がテーマになった時、「多数決は絶対か?」「少数意見はどう扱うのか」と問いかける先生。「ディベートやってみようか」と言った途端凍りついた生徒たち。しかし、「・・・な理由で3人の子供を殺害し3年の懲役となった判決があった」これをどう思うか、賛成派と反対派に分かれて「ディベート」が始まりました。なかなか話ができないのかと思っていたら、賛成派、反対派が活発に互いの考えを説明しています。少し時間がたった後、何人かがディベートの内容を発表し、授業は「裁判員裁判」に展開していきました。最後に「ギリシャの民主政に貢献した出来事を2つあげなさい」の問いかけに、生徒は授業を振り返りながら記録していました。

 

追記

 古典では「源氏物語新聞」を発行する授業もありました。授業で学習したことを各自が新聞形式にまとめます。見出しを書き、色鉛筆やサインペンを使って、見やすく、色彩豊かにまとめてあり、楽しい中にも覚えるべき知識がぎっしり詰まっています。担当の先生から資料を借りて拝見しましたが、なかなか素晴らしい学習成果でした

入学式式辞

369名の新入生を迎え、入学式では以下の内容で話をしました。

 満開の桜と木々の芽吹く若葉に春を感じるこの佳き日に、PTA会長 佐生厚夫(さそう あつお) 様、後援会会長 斎藤政利(さいとう まさとし)様、同窓会会長 野本一人(のもと かずんど)様をはじめ、PTA、後援会の皆様、そして多数の保護者の皆様のご臨席を賜り、平成三十一年度第62回埼玉県立上尾高等学校入学式が、このように盛大に挙行できますことは、私たち教職員にとりましても、この上ない喜びであり、皆様に厚く御礼を申し上げます。

 ただ今入学を許可いたしました369名の新入生の皆さん。入学おめでとうございます。皆さんの入学を、心から歓迎いたします。上尾高校は、昭和三十三年に開校して以来、今年で六十二年を迎えます。上尾市や周辺地域の方々から多大なご支援・ご協力をいただき、地元に信頼され、愛される伝統ある学校です。本校は、政治や経済、教育、そしてスポーツ界など、社会の様々な分野に多くの人材を輩出してまいりました。これは、本校の校訓である「文武不岐」「自主自律」の教育成果であります。「文武不岐」とは、「学習・勉強」と部活動や学校行事などの「体験」は切り離すことはできないということを意味しています。「文」と「武」の両方に取り組んでこそ価値があり、成長できるということです。「自主自律」とは、自分自身で考えて行動するとともに、自らをきちんと管理する姿勢を怠らないということです。高校は学習と集団活動を通して自己形成を行うところです。人は自らが決意したことに対しては、苦しくても気持ちをコントロールし、困難に打ち勝っていくことができます。生き方を学び、自分の将来を考え、夢や希望の実現に向けて大きく歩みだせる高校生活に、そして「自らの意思で困難にも立ち向かえる人」になってください。校訓とともにこのことを胸に刻んでほしいと思います。

 

 さて、最近は「人生100年時代が到来する」とよく耳にします。寿命が延びると同時に社会の仕組みも変わり、賃金と会社への所属が生涯約束された日本型雇用から働く人そのものの価値が問われる時代へと変化していきます。一斤400円する食パンに長蛇の列ができ、通常の倍の値段がする甘くおいしい野菜がすぐ売りきれます。1kg100万円する塩にも買い手がついているそうです。人は「付加価値」のついたものを求めるようになり、それに応えられる人が貴重な存在としてクローズアップされる社会になりました。甘くおいしい野菜は、農業ではタブーとされた塩水を作物に与えることで生まれました。台風で海水が田畑に流れ込み、作物の壊滅的被害がたびたび報道されますので、塩水を作物に施すことが、斬新ではあるが非常に困難な挑戦であったということがわかります。この方は、甘くおいしい野菜をつくるためにどうすればよいかを徹底的に調べ、考え、塩水の効果にたどり着いたそうです。しかし、濃度の濃い塩水では作物は枯れ、濃度の低い塩水では期待した効果が全く得られないという日々が続きました。何度も何度も試行錯誤を重ね、ようやく適正な濃度にたどり着き、野菜作りに応用することができたそうです。このことは今進化著しいAIにはできない発想であり、このような「付加価値」を生み出せる人がこれからの社会では求められます。

 私たちは、環境を整え、互いに信頼できる関係を築き、皆さんの成長を支援いたします。責任を持ってやり遂げたいと思います。皆さんは、挑戦し、あきらめることなく、努力をしてください。挑戦と努力の継続が、ここ上尾高校に入学した皆さんのやるべきことです。どんなに苦しくても、どんなに心細くても、友が、家族が、先生が、そして未来が君たちのそばにあります。挑戦するみなさんに追い風は必ず吹きます。ゴールを目指すランナーのように人生を力強く走っていきましょう。

 そして、ご家族の皆様にお願いがございます。高校時代は伸び盛りの時期であるとともに、悩み、つまずくことも多い大変多感な時期です。ご家庭が、心を休め、エネルギーを蓄えられる場所になりますよう、ご協力をお願い申し上げます。保護者のみなさまとともに力を合わせ、「上高」の一員となった新入生一人一人の成長を支援し続けてまいりますので、本校の教育活動にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 新しい元号「令和」が発表されました。人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められています。様々なことが新しくなっていく世の中を互いに心通わせながら歩んでまいりたいと思います。

 結びに、新入生の健やかな成長と、ご来賓ならびに保護者のみなさまのご多幸をお祈り申し上げ、式辞といたします。 

 

              平成31年4月8日

                   埼玉県立上尾高等学校長  林  昭 雄