校長室だより

校長室だより

授業形態が戻りつつあります

9月28日付、県教育委員会から、感染症対策を講じながら「実験・調理実習・歌唱・グループ活動」を行ってよいと通知を受けましたので、本校でも教員の説明が主であった授業から生徒が活動する授業へと実施形態が戻りつつあります。以下はその様子です。

  

      グループ活動の様子                    歌唱

 

 学習する生徒の表情は実に生き生きしていました。

 

 

2学期始業式講話

以下の内容を話しました。今回はあえて結論めいたことはあまり言わず、生徒に考える余地を残しました。

話を聞き終わった生徒は、きっとモヤモヤしていたことでしょう。

自分事としてとらえ、考え、何かにチャレンジして欲しいと思っています。

 

 おはようございます。元気に登校するみなさんに会えたことをうれしく思います。「考えることは成長につながる」とよく言われます。私たちは様々な機会に、いろいろな話を聞きます。抽象的な話、自分の興味関心とは一致しない話。それを自分ごとに置き換えて考えてみたり、具体的な話を自分で抽象化してみることで思考は深まり得られることが多くなります。

 さて、今年は短い夏休みでしたが、その間に様々な部活動の大会がありました。学校再開後の短い期間で力をつけた皆さんの努力を素晴らしいと思います。しかし、チャンピオンになることは難しかった。努力したと思っていても埋めることができなかった差の大きさを味わった人もいるのではないでしょうか。

 野球選手で「イチロー」という選手がいたことは皆さんも知っているでしょう。世界でも10人に満たない「4000本以上のヒットを打った選手」の一人です。4000本を超えたところで受けたインタビューでは「いい結果を生んできたことを誇るつもりはありません。4000本のヒットを打つために8000回以上は悔しい思いをしています。そのことに自分なりに向き合ってきたことが事実です。誇れるとしたら、そこではないかと思います」と話していました。かっこいいですね。『うまくいかない時に解決策を考え、解決の行動を続けてきたこと』に目を向けてほしいと言っているかのようでした。

 「今日8月25日は、東京2020パラリンピック大会が始まる日」でした。最近は「自己の競技力向上にひたむきに努力するアスリートの姿」の報道を目にすることも多くなりました。「できないことをできるように、あるいは自己ベストを出し続けること」は、もしかしたらチャンピオンになることよりも難しいのではないか、とも思えてきます。

 「できないことをできるようにするチャレンジや自己ベストを狙ったチャレンジ」は良くも悪くも結果と向き合うことになり、その時に振り返り、考えることで成長のきっかけになります。

 最近は新型コロナウイルスや様々な自然災害が多く、希望を持ちにくい環境でもあります。酷暑の夏に、9年前に起きた東北大地震を体験した人の話を思い出しました。「希望はそこにあるものでも転がっているものでもなかった。自分で見つけるものだった。見つけた希望に向かってひたすら努力していると、不思議なことに、また新たな希望が浮かんでくる」そんなことを話していました。

 「考えることは成長につながる」とよく言われます。

 有意義な2学期となることを願っています。

 

 

1学期終業式講話

本校は、放送による1学期の終業式で、以下の話をしましたので参考にお読みください。

 

 「おはようございます」 例年にない1学期でした。4月・5月、私たちは、人と人が切り離された状態になっていました。意義深い活動も、気楽な気晴らしも、楽しい集りも、消えていました。私たちの心と体には、不安、フラストレーション、イライラ がたまっていたのだと思います。そして6月、変則的な日課、様々な行事の中止や延期、今までにない、学校生活がスタートしました。それでも、皆さんは自分をコントロールし、乗り越えてくれました。大変な努力だったと思います。感謝します。また、各教室の消毒作業には保健委員の皆さんの力をお借りしました。大変でしたね。ありがとうございました。

 自宅学習も長い間続きました。知識を手に入れる、そのことだけを考えると、その方が効率的な生徒もいたでしょう。しかし、「人としての成長」が学校の大きな目的であるので、そのためには「どこで学ぶのか」より「誰と学ぶのか」が大事だと気付かされました。今は、グループでの活動も、家庭科の実習も、理科の実験も、音楽の授業も思い切ってできませんが、何とか実施できるように考えたいと思っています。

 いくつかの学校で陽性確認者が出ています。部活動・補習・家庭内のリスクを「ゼロ」にすることは難しいですが、「マスク」と「手洗い」「換気」、そして「規則正しい生活習慣」、これが大切です。臨時休校中は、「夜型」の生徒が増えたので、心身の健康を維持するために意図的に朝、グーグルクラスルームを送信することにしました。

 これは夏休みにも継続して行います。朝、起きる。朝食をとる、部活に入っていなくても散歩したりして運動する。自分で計画して勉強する。教科書だけではありません、夏休みしかできないこと、自分の興味関心があることを深く学んでほしい。そして朝の「GCR」をきちんとやって、心身の健康を維持してほしいと思っています。

 最後に、悩みは誰にでもあります。私たちは「悩みがあったら相談してほしい」と言い続けていましたが、もしかしたら、相談できる雰囲気がなかったのかもしれないと反省しています。でも何かあったら相談して欲しいという気持ちに変わりはありません。担任でなくても顧問でなくても、相談できる先生、誰でもいい。もちろん私でも。

 みんなで、危機を乗り越えて、もっともっとつながりがある学校にしていきましょう。では有意義な夏休みを、そして25日に、元気に会いましょう。

期末考査前の1コマ

期末考査前の土曜日、担当の先生に質問し、物理室前のホワイトボードで説明を聞く生徒です。

努力の成果を発揮して欲しいと思います。

 

準備登校が始まりました

 

前日の大掃除に続いて、今朝は教室のドアやスイッチ、机・椅子などの消毒を行いました。

分散しての登校ですが、生徒のいる学校は、やはりいいですね。 午後登校グループも待ってます!

  

   

   

   配布物も、あらかじめ机上に     クラスの半数ずつ登校します

4月24日(金)夕立がありましたが、その後、本校野球場3塁側に虹が現れました。

良いことがきっとある!

 

年度当初に生徒に配布した文書

生徒の皆さんに伝えたいこと  

 元気に登校してくれたことをうれしく思います。新型コロナウイルスの感染防止の注意点は、3月24日・25日に各クラスで配布した資料のとおりです。今一度意識を新たにし、自分自身が感染しないことはもちろんですが、若い世代のみなさんが爆発的感染拡大の引き金にならないように行動してください。行ってはいけない場所、してはいけないことをしっかり考え、上高生として自覚をもってください。登校に不安を感じる生徒もいます。それぞれの考えを尊重しながら、みんなでこの難局を乗り越えて欲しいと思います。

 さて、もう6年も前になるでしょか、ある新聞に、歌手であり音楽プロデューサーである〝つんくさん"の手紙が載っていたのを思い出しました。夢だった「モーニング娘。」のニューヨーク公演が叶いアメリカに到着した矢先、つんくさんには、病院からあることを告げる電話がありました。喉にできたガンの再発、声帯を切除しなければ命の保障がない状況を伝えられたのです。歌手としての絶望感に浸りながら、ライブ当日、メンバーに語りかけた言葉は、「歌えるありがたみを忘れるな」という言葉でした。もうこの声では歌えない。自分もこの街で歌ってみたかった。そんな思いが込められていたのでしょうか。

 高校生の皆さんに対しては「学べるありがたみを忘れるな」という言葉がふさわしいと思います。新型コロナウイルスにより、3月は登校することもできませんでした。これからもしばらくは登校できないかもしれません。世界には発展途上の国を中心に約3億もの未就学児童生徒がいます。実に世界の子ども5人に1人が勉強できずにいます。皆さんは、保護者の方に支えられた「学べるありがたみ」を再認識し、高校生として学ぶことの意義を考えて欲しいと思います。

 学ぶことは、新しいことを知り、出来なかったことが出来るようになることです。それによって社会のルールを覚え、仕事を得ることができます。さらに物事に親しむための知識や技能が得られれば、自分の人生をより豊かにすることができます。これは、いわば自分のための学びです。学びのもう一つの意義は「貢献」できる人材に成長することです。私たちは何かの集団に属し、助けたり助けられたりしています。今皆さんが身につけている服、座っている椅子、使う教材、毎日口にする食材など、ほとんどは自分以外の人が作ってくれたものです。社会で生きる人々は、自分ができることを人のために行っています。世の中の誰かの発明や技術、たくさんの人の苦労が、私たちの生活を豊かにしているのです。社会で生きることとは、自分が出来ることを通して世の中に貢献することです。自分がどのように「貢献」していくのか、常に考えなければいけません。

 学校は、社会に出る準備の場です。「変化と多様性」が今の社会の象徴です。AIなどの技術革新、少子高齢化による社会構造の変化、職業や働き方などの変化に加え、国を超えて人や物や金が行き交うこれからの世界では、価値観や文化の異なる多様な人達と理解し合い協力していかなければなりません。このような社会で生きる皆さんには、他者と関わり合う中で、自分の考えをまとめ、それを表現でき、責任感をもって主体的に行動できるようになって欲しいと思います。そして、他者の尊重、対話を通した協力、社会の課題に対する取り組み、部活動や体験的な学習、様々な行事などを通してたくましく成長してください。上尾高校は社会の中で生きる力を育むことを大切にする学校です。地域の皆様に愛され、文化と伝統が息づく学校です。様々な機会を有効に生かし、「夢」を持ち「努力」し「感動」することを繰り返しながら、「学べるありがたみ」とともに「友と出会えるありがたさ」を感じながら、充実した高校生活を送っていただきたいと願います。 

 

令和元年度修了式 式辞

修了式は実施できませんでしたが、24日・25日のクラス別登校日で生徒に配布した式辞を掲載しますので、お読みください。

 

令和元年度修了式 式辞

 人は、未知のことや見えないものに対して不安や恐怖を感じやすい生き物です。今回の新型コロナウイルスでそのことがはっきり分かりました。2003 年に「SARS」が発生したときも大混乱しました。病原ウイルスがコロナウイルスであることが見つかり、感染経路が明らかになり、患者・病原体との接触の機会を減らせば、感染拡大は防げることが分かってからその不安感は減少していきました。この間数カ月、それ以前は数年・数十年かかった感染症もあったようです。現代の科学は不安が存在する時間を急速に縮めてきました。画期的な進歩です。

 新型コロナウイルスは「飛沫」で感染すること、「密閉空間など換気が悪く、多くの人が密集して過ごし、近い距離で会話や発声が行われる場所」が感染しやすい場所であること、またウイルスを含む飛沫に触れた手で顔を触り呼吸とともに飛沫を吸い込んでしまう場合もあること、手指を介して目・鼻・口などの粘膜から「接触感染」することもわかってきました。「感染リスクが高い場所に行かないこと」、「石鹸で手を洗う、手指をアルコールで消毒する」こと、「共用する物品を消毒する」ことや「換気をする」ことが有効な対策であると情報共有されてきました。どうすればよいのかがわかってきて不安が減少し、行動も活発化しつつあります。

 しかしながら、子どものころには、あらゆる未知のことに近づき、初めて見るもの、珍しいものに好奇心を持ち、触ったりしながら、それがどういうものなのかを探査することで、生活の範囲を広げようとしてきたはずです。すべての生物はこの間に知性を育み、スキルを磨き、環境に適応するために学習するわけです。食べる、身を守るといった「本能的にできる」と思われていることも、最初は何もできないところから、こうした経験をとおして、少しずつできるようになっているのです。これは私たち人間が本来持っている力です。

 「見えないものの実態を明らかにしていくことで不安をやわらげ、新しいことに挑戦して今までなかった力を獲得していく。」「これが自分を成長させるNICEな方法だ!」と思いませんか。学習、進路、部活動、学習と部活動の両立などの「見えないもの」は何だろう、どこを見れば、どこに行けば、誰に聞けば、実態がわかるのだろう。それを解明すれば、君たちが本来持っている未知のものへの好奇心が呼び起されて、自分の未来に向けた新しい挑戦を始められるのではないだろうか。

 

                          県立上尾高等学校長 林 昭雄