校長室だより

第2学期始業式講話

令和3年度第2学期始業式講話

 

 2学期が始まりましたが、通常登校はまたしてもならず、長引くコロナ禍にため息すら出る日々を、生徒の皆さんも送っていることと思います。私は以前、「明けない夜はない」と申してきましたが、一向に現状が打破できないことに対し、不安な気持ちを隠し切れない現実は、誰の心にももやもやした気持ちが、宿っていることと思います。

 本日は、通り一辺倒のお話をしても面白くありません。そこで、皆さんの先輩である、現東京パラ、車いすバスケ日本代表、赤石竜我君が、高校一年生時代に海外メディアから取材を受けた動画が、ネット上に残っていましたので、こちらをご覧ください。

 ー 動画の視聴 -

 今から約6年前、海外のメディアが本校に取材に来て撮影されたものです。今現在、北門横に赤石君を激励するために、パラ出場の横断幕を後援会、事務部長さんにお願いして掲げさせていただいていますので、ご覧になった生徒さんも多いのではと思います。

 高校進学の際、受け入れ学校の選択に苦慮したことが描かれていました。さいたま市出身の彼が、中学校時代から、バスケットボールをはじめ、必ずや日本代表になり、メダルをとりたいという熱い信念を抱き、上尾高校の受検を志し、合格・入学に至ったことは、ある意味偶然の縁だったのかもしれません。もちろん彼の努力は大いに存在したと思われます。

 我々の生活全般は、人と人とのかかわりの中で生かされているといっても過言ではありません。ましてや現世のコロナ禍の時代に、人と人との縁を感じ取りながら、自己の実績や将来への展望等を実現に導くことは非常に困難ということはわかっています。

 しかしながらそういった偶然の縁を、必然の縁に変えていかないと、彼の今回のような成功へのプロセスには到底発展しないと思われます。そこで必要となるのが、求心という言葉です。直訳すれば中心に向かって近づこうとする力です。求心に力をつければ求心力となります。他人を引きつけ、その人を中心に物事にトライする力ということです。

 互いに求心を持つことで、偶然に発生した縁も、必然に発展するといわれています。

 動画の中でも、お母さんが、「障害を持ってもできることが必ずやある」ということを説いていました。また、彼を必要と考えたクラブチームも同様、互いに求心を持ちながら、出会いを必然的な縁に変えていったのです。

 また、赤石君の、必ずやメダルに到達するという熱い志は、互いの求心を結び付けることにつながり、必然的な縁が生まれ、今回の活躍にむすびついたと思います。動画の中でも繰り返し、「僕の人生」という言葉が出てきました。いわゆる15歳で赤石君は自分の方向性や矛先を決め、突き進む決心(求心)を得たのだと思います。

  次期フランスパラでは、赤石君は23歳。チームの中心となり、活躍してくれると思います。またそうなってもらわないと、我々後輩が熱い思いで応援している意味が薄れてしまいます。是非今後も活躍全般に、ひとときも目が離せなくなりそうです。

  皆さんも、高校生活の中で様々な答えを導き出し、そこから自分の必然性を得るために、新たなステージに飛び込んでいっていただきたい。そこは偶然の出会いが多いところかもしれませんが、あなた自身の価値観を理解し、応援してくれる多くの方々がいることを信じて突き進んで行きましょう。

 最後に、MacやiPhoneの創設者スティーブジョブスの言葉を引用させていただき、私からの講話を終了したいと思います。

  「他人の意見で本当の自分の声を消してはならない」

 「自分の直観を信じる勇気を持ちなさい」

  偶然を必然に変えるためには、自分が思う気持ちや、自己の考えを押し殺してはいけない。必ずや自己の考えに同調する者は生まれるという意味だと思います。

 

  長い2学期共に頑張っていきましょう 以上です。