令和3年度 修了式 校長式辞
令和3年度 修了式 校長式辞
校長 嶋村 秀樹
式辞
多くの努力や、偉業、皆さんの成長に対して、この上ない賛辞を呈するとともに、次年度以降の活躍に対し、心から称賛の気持ちを捧げていきたいと思います。先ずはこの一年間、本当にお世話になりました。昨年度の今時分においては、前校長先生が、次年度に向けて明るい方針を掲げながらも、注意深く学校生活を送っていこうという、強いメッセージと共に、皆さんの活躍を期待する気持ちが校長式辞として表れていたと思われます。
私自身は、コロナウイルス全般に関して注視はしていきますが、取り立てて大騒ぎはしたくないと感じていますので、情勢が変わらぬならば、今後はそのようなことを述べることは少なくなるかと思います。
元お笑い芸人の西野亮廣(にしのあきひろ)さん、コンビ、キンコンで活躍され、現在では絵本作家や映画のプロデュース(えんとつ町のプぺル)をされています。様々な部分で、バッシングを受けたり、事務所を解雇されたりと、さんざんな目にお会いした境遇をお持ちの方ですが、先日近畿大学の卒業式で来賓待遇を受け、こんなことを申しておりました。
11時台を大切にしましょう。時計の長針と短針は1時間に必ず1回、巡りあってドッキングします。それは必然のように。しかし、11時から12時までは、重なり合うことがないということです。すなわち、当たり前のように物事が進むことも、それが行われない時もある。上手くいかないときもあるが、そのあとには必ず皆さんに有益なことが必ずあるという事なのです。
むしゃくしゃする、自分は有益でない、必要ないという人材では決してありません。
是非、人に巡り合わない時、時間を明日への喜びや、糧に感じられるように、時を刻みながら、様々な考えをここで生かしていけるように、おごらず、くさらず、前向きに、学校生活を送っていただければと思います。
耐える時も大切。自分と向き合いながらできることを一つ一つこなしていくことは大切なことだと思います。
さて、話はがらりと変わりますが、私の趣味のひとつに、腕時計を収集することがあります。ロレックスやオメガなどの高級品を収集できれば良いのですが、一人の公務員として、財政状態を考えるとそういうわけにもまいりません。今私が着けているのはSEIKO5という、1960年代から70年代にかけて、日本の若者に対し、爆発的にもて流行らせた代物です。
1.切れないゼンマイ(ダイアフレックス)
2.耐震装置(ダイアショック)
3.自動巻き
4.防水機能
5.デイ・デイト表示
このような機能があるので、5と命名されたと思われますが、一番はやはり自動巻きということでしょう。毎日ムーブメントに衝撃を与えて起こす。ワインディングマシーンで常時起動させればよいのですが、起こすこと、合わすことがまた楽しみになります。クオーツや電波全盛ですが、裏スケの機械式を安価に楽しめることも、また楽しいものです。
11時台を大切に生きること、趣味などで隙間を埋めることも大切ですが、高校生活の中でしかできないものに没頭し、やがて来る正常化した世の中で皆さんが生き生きと活躍できることを心よりお祈りするとともに、新年度に向けて早めの準備に取りかかっていただければ幸いに存じます。