校長室だより

2015年7月の記事一覧

吹奏楽部 コンクール銀賞! 県大会出場を決める

吹奏楽部 コンクール銀賞!
県大会出場を決める
運動部・文化部とも大活躍中!

 夏休みも早や2週間が過ぎた。この間、上尾高校はずっと活動的だ。大学受験に向かって夏季講習も佳境だが、部活動も大忙し。
 今日はワンダーフォーゲル部が八ヶ岳から帰ってきた。筝曲部は全国高校総合文化祭に出場するため滋賀県に旅立った。惜しくも佳子さまとは入れ違いだ。ソフトテニス部も奈良県で行われるインターハイのため現地入りしている。
 そして埼玉に残った私は、生徒の進路相談などを細々とやりつつ地味な日々を送っている。しかし、今日は少しだけ遠出をした。行き先は所沢である。
 第56回埼玉県吹奏楽コンクールが7月30日から8月10日まで、県内各地のホールで開催されている。初日、上尾高校吹奏楽部は地区大会で所沢市文化センターで演奏する。
 伝統あるこのコンクールは、埼玉県吹奏楽連盟と朝日新聞社の共催で、中学部門、高校部門に加えて一般部門も行われる。高校部門の出場は155校、野球、サッカーなみの多だ。参加人数によって部門が4つに分かれる。A部門は55人以内、Bは30人以内、Cは20人以内、Dは制限なしである。本校は30人でB部門に出場。実はここがもっとも層が厚く69校ある。

 私は午後の上高の出番にあわせて、13時前に会場に到着した。初めてこのMUSE(ミューズ)という愛称の所沢市文化センターを訪れた。MUSEはギリシャ神話で詩歌や音楽などの芸術を司る9人の女神たちを意味する。大中小のホールや展示室も備えた複合施設だ。そのメインホールであるアークホールは、まさに音楽を聴くために作られた箱舟(アーク)だ。天井の高い大空間に3階まで座席が配され、正面には日本最大級のパイプオルガン、その両脇を2人の天使像が固める。

 以前オランダにいたとき、一度アムステルダムのコンセルトヘボウに行ったことを思い出した。それに匹敵する立派なコンサートホールである。座席指定はないので、どこに座ろうか・・。こういうときには必ず審査員席を探すことにしている。1階を見渡してから2階席に上がると、前列中央部が審査員席としてリザーブされていた。その隣の席を確保して、13時10分からの高校のB部門の開始を待った。
 この日、この会場ではB部門だけで23校が演奏する。一番手は鷲宮高校のレ・ミゼラブル、なじみのある楽曲だ。各校の持ち時間はわずか10分、これには舞台の設営時間も含まれるので、演奏時間は5、6分か。
 いよいよ4番目、上高がステージに上がった。25人の女子は制服、布ベスト、5人の男子は白いワイシャツにネクタイ姿。さわやかな着こなしだ。会場は撮影禁止のため、ステージの生徒たちの清楚な姿をお届けすることはできない。指揮は顧問の神戸留美子教諭、黒のパンツスーツが凛々しい。
 曲目はレインゴリト・グリエール作曲、バレエ組曲「青銅の騎士」。指揮者のしなやかな手の動きに合わせてホールは伸びやかな管楽器の音に満たされていく。心地よい時間があっという間に過ぎ、クライマックスの大音響が止んだとき、ひとときの完全な静寂。続いて会場いっぱいに拍手が沸き起こる。拍手の大きさ激しさで評価が伝わってくる。

 冷房の効いた箱舟の中で外の猛暑を忘れて素晴らしい音楽を堪能させてもらった。部員たちも納得の演奏だったのではないか。
 上品で繊細、丁寧な演奏であった。最後の起立・礼も上高生らしい律儀さ。
 B部門の一部だけを聴き1時間半ほどでホールの外に出ると、ひと雨降って上がったところだった。猛暑が和らぎ、ピンクの百日紅の花が雨に濡れて鮮やかさを増していた。

 学校に戻りひと仕事して、今度は天文部の校内合宿に乱入した。その帰りの21時近く、学校に戻って来た吹奏楽部の部員から審査結果を聞くことができた。
 見事に銀賞受賞! 県大会出場を決めた。県大会の高校B部門は8月6日、さいたま市民センターで開催される。