校長室だより

2023年1月の記事一覧

「個から組織(輪)へ」(自信の裏付けとは)

達成された偉業「個から組織へ」

 令和4年度第3学期始業式 校長より

 

 皆さんおはようございます。令和5年の幕開けです。元旦から清々しい日々が続き、最高のお正月になったのではと、拝察します。早いもので令和の元号を感じてから早5年目、皆さんはお正月の願掛けにいったいどのような気持ちで臨み、どのような祈りや願いを掲げたのでしょうか。

 私はずばり、「充実した日常生活」をテーマに、健康と、皆さんの幸せを初詣にてお祈りさせていただきました。生活が充実しなければ、仕事も学業もおろそかになりがちです。日々の生活を規則正しく送ること。日々の行動全般や、それに伴い健康でいられる自分に対し、殆どがルーチンワークになるかもしれませんが、粛々と年度末まで業務を遂行していきます。

 

 さて、ここ3年間、年始にお話しすることはおおよそ同じになってしまいました。昨年は繋ぐということをテーマにお話をさせていただきました。歴史文化や自己技術・技能の継承を、自分の成長と照らし合わせ、後輩に託していく、そんな3学期であってもらいたいという旨のお話をしたと思います。

 

 学生駅伝3冠(出雲・全日本・箱根)、箱根駅伝を制した駒澤大学が成し遂げた偉業です。とてつもない偉業であると思います。個のスポーツにおいては、自己の鍛錬で成し遂げられることの大きさは、無限に拡張するものだと思います。自らの肉体や精神を可能なまでに研ぎ澄ませて、飽くなき目標に向け突き進むこと。探究心や努力が実を結ぶことによって、個々の能力をさらに伸張させていくものであると思います。

 

 しかし団体競技全般においては、決して個の力だけでは成し得ることのできない現実が多々生じます。先ずは有能な選手の確保、年間のレースを見越した総合的な計画と練習、練磨、トレーニング。こうした個々の力を10ものピースにあてはめ、一つでもかけた力にならぬよう、戦術を組む能力。まさに個から輪へ、ゆるぎないチーム力から成し得られる結果そのものだと思います。

 個の能力を信じ、連覇を達成する自信を植え付けた選手の力は計り知れないものです。

 

 事をなし遂げることというのは自らの大きな財産になります。受験に臨む3年生、世代交代した各部活動も、長くつらい冬を超え、また新たな試練を自分に与えること。資格試験や、自己に課した目標を達成すべく、令和5年を乗り切っていただければと思います。

 

 すべての行動や活動は組織があってこそ成立します。我々が施す個に応じた指導はもとより、上尾高校という強い絆のなかで、一歩ずつでもいい、1秒を削り出し自己の成果を後輩に、またこれから入学してくる受検生に対して繋ぐ気持ちを持ってください。組織が成長し、社会に認められるには、皆さんの能力や資質が必要です。皆さんなしでは激変する社会や難局に立ち向かえません。

 

 年頭に、大いなる飛躍を期待しながら、今年も皆さんの活躍を応援することができる喜びをかみしめながら、残り少なくなってきた教員生活の中で、職責を遂行していきたいと考えています。

 

校長 嶋村 秀樹