2024年4月の記事一覧
第47回入学式
桜が満開で入学式を迎えられるのは、7年ぶりだそうです。
そのような中、上尾高等学校 第67回入学式を、PTA会長 木村将義 様
PTA副会長 田口 隆一 様、後援会会長 山﨑 瑞穂 様、同窓会会長 野本一人 様
のご臨席を賜り挙行することができました。
普通科 239名、商業科 125名、合計 364名の新入生が、「上高生」として
仲間になりました。新入生の皆さんは、すがすがしい笑顔と大きな返事で、大変素晴らしい入学式でした。新入生の「上高」での活躍を期待します。
入学式 < 式 辞 >
本校の桜の花も今、満開で、はなびらが舞うこの春の佳き日に、ご来賓の
PTA会長 様、
PTA副会長 様、
後援会会長 様、
同窓会会長 様、
並びに、保護者の皆様の御臨席を賜り、令和六年度 埼玉県立上尾高等学校 第六十七回入学式 を挙行できますことに
心より感謝申し上げます。
ただいま入学を許可しました、普通科・二百三十九名、
商業科・百二十五名、合計三百六十四名の新入生の皆さん、
入学おめでとうございます。私もこの四月に上尾高校の一員になったばかりですが、皆さんを心から歓迎します。
上尾高校は、昭和三十三年に開校して以来、今年で六十七年の伝統ある学校です。
この間、本校は、政治や経済、教育、そしてスポーツ界など、社会の様々な分野に多くの人材を輩出してまいりました。
これは、本校が校訓とする「文武不岐(ぶんぶわかたず)」
「自主自律(じしゅじりつ)」の教育の成果であります。
校訓の一つ目「文武不岐(ぶんぶわかたず)」とは、
「文」すなわち「学習・勉強」と「武」すなわち部活動や
学校行事などの「体験」は切り離すことはできないということを意味しています。つまり「文」と「武」の両方に取り組んでこそ価値があり、それぞれに対して効果が得られるということです。
二つ目の「自主自律」とは、自分自身で考え行動するとともに、自らをきちんと管理する姿勢を怠らないということです。
新入生の皆さんには、このような校訓をぜひ胸に刻んで
ほしいと思います。
さて、今日は皆さんの「上高生(あげこうせい)」としての
生活が始まる記念すべき日ですので、私からも皆さんに高校
生活においてぜひ取り組んでほしいことを二点お話しします。
一点目は、私の好きな言葉で、「慎始敬終」(しんしけいしゅう)という言葉のお話です。
この言葉は、物事を最初から最後まで気を抜かず、手抜きをせずやり通すこと。という意味があります。
一日、一日を大切にし、日々努力を重ねることが大切です。勉強やスポーツ・芸術等ではその場しのぎでは、結果や成果が出ません。結果や成果を出すためには手抜きをせず、日々の努力が必要です。毎日、全力で頑張ると精神的・肉体的につらくなります。
気分転換をしたり、オンとオフのメリハリをつけた生活が重要です。また、この言葉にはもう一つ意味があり、「始め」と「終わり」が大切とあります。皆さんは本日の入学式が始まりで、
三年後の卒業式が終わりとなります。是非、本日から三年後の
進路実現に向け、未来の幸福を手にするために、皆さん一人一人が夢を持って、明るくさわやかな高校生活を送ってほしいと
願っています。
二点目は、「他人の立場を思いやる心を持ってほしい」
ということです。
欧米社会では「自分がしてもらいたいと思うことを他の人にしなさい」という言葉が深く浸透しています。
私たち日本人も『論語』にある孔子の「己の欲せざる所は人に施すことなかれ」という言葉から同じ意味を学びとることが
できます。
私たち人間は一人で生きることはできません。今皆さんが
ここにこうしていられるのは、多くの人々の支えがあっての
ことだということをしっかりと認識してほしいと思います。
その認識を出発点とすると、人への感謝の気持ちが生まれてきます。その感謝の気持ちが人を思いやる心へとつながります。
国際化の進展、人間関係の複雑化など社会の変化の激しい今こそ、他人を思いやる心が必要です。相手の立場になって物を
考え、他人の心の痛みが分かる人間が一人でも多くなることによって、社会はより豊かになるでしょう。皆さん一人ひとりが
その先駆けとなってほしいと思います。
御参列の保護者の皆様、お子様の御入学まことにおめでとうございます。心から、お祝い申し上げます。
保護者の皆様にお願いがございます。教育は学校、家庭、
地域社会が一体となって一人一人の生徒を見守り、育むことが必要であります。そのためには、三者が一体となって信頼と
協力関係で強く結びつき、連携を深めていくことが重要となってまいります。
是非とも、本校の教育方針を御理解いただき、御支援、御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
結びに、本日御臨席賜りました皆様に心から御礼申し上げますとともに、新入生の皆さんの高校生活が充実したものとなることを祈念しまして、式辞といたします。
令和六年四月八日
埼玉県立上尾高等学校長 惠賀 正治